【介護者必見】心の拠り所だった自宅が空き家になる高齢者の心理を考える。

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都会の空き家、コスプレの撮影場に 昭和レトロが人気

2024/11/07

日本経済新聞より

都会の空き家、コスプレの撮影場に 昭和レトロが人気 - 日本経済新聞
空き家問題は地方だけでなく、高齢化が加速する都市部でも深刻になっている。全国の空き家900万戸(2023年10月時点)のうち東京都は89万8000戸で、この5年間で9万戸近く増えた。23年の法改正により空き家を放置していると、税金が大幅に増...

【さこしんの所見】

『自宅を更地にされる高齢者の心理に寄り添いながら、空き家活用してみませんか?』

#子どもとしては住んでないし

#維持費が係るし

#知らない間に猫屋敷になりそうだし

#更地にしたいと考えても無理はない…

空き家問題の深刻化

日本では、空き家問題が地方だけでなく都市部でも深刻化しています。

特に、都市部では高齢化が進む中で空き家が急増しています。

2023年10月時点で、全国の空き家は約900万戸に達し、そのうち東京都には約89万8000戸もの空き家が存在しています。

この5年間で、東京都の空き家数は9万戸近く増加しました。

その背景には、少子高齢化や核家族化、住まいの変化などが影響しています。

多くの高齢者が長年住み慣れた自宅を離れることになり、特に認知症や介護が必要な場合、空き家として放置されることが増えてきています。

空き家の法改正とその影響

2023年12月に施行された改正空き家対策特別措置法により、「問題のある空き家」の範囲が広がり、管理不全と見なされると、固定資産税の軽減措置から除外され、税金が増加する恐れがあります。

この改正により、空き家の所有者はより強い管理責任を負うことになりました。

高齢者の自宅もこの影響を受けることがあります。

認知症や介護が必要になった場合、自宅の管理が難しくなり、空き家問題に直面することが多くなるのです。

自宅が空き家になる高齢者の心理を考える

高齢者が空き家になる自宅に感じる悲しみと不安自宅が空き家になると、特に高齢者にとっては大きな心理的負担となります。

自宅は単なる住まいではなく、長年の生活を支えてきた大切な場所であり、多くの思い出が詰まっています。

そのため、自宅が空き家になることへの悲しみや不安は非常に深刻です。

自宅が空き家になる心理的影響

喪失感

高齢者にとって、自宅は「家族の記憶」や「生活の拠り所」です。

その場所が空き家になることで、心の拠り所を失い、強い喪失感を感じることがあります。

孤独感

家族が住まなくなった自宅は、孤立感を深める原因となります。

一人暮らしの高齢者にとって、住み慣れた家が空き家になることで、孤独感や不安感が増すことがあります。

不安定な未来への恐れ

介護施設に入ることや、親しい人との別れがあると、「自宅が空き家になる」ことがさらに不安を呼び起こします。

また、空き家が放置されることで、将来的に税金が増えることや管理責任が重くなることへの不安もあります。

空き家を活用する意外な方法

空き家の活用方法を工夫することで、高齢者の心理的負担を軽減することができます。

近年では、空き家を有効活用するさまざまな方法が増えており、経済的にも精神的にも助けになるケースが増えています。

1. コスプレ撮影スタジオとして活用

昭和レトロな空間が人気を集め、空き家をコスプレ撮影スタジオとして活用する事例が増えています。

都会では、昭和の雰囲気を持つ建物が珍しく、コスプレイヤーにとっては理想的な撮影場所です。

これにより、空き家を収益化することができ、経済的な支援となります。

2. シェアハウスやゲストハウスとして活用

空き家をシェアハウスやゲストハウスにリフォームし、若者や旅行者を受け入れる場所に変えることができます。

これにより、空き家に人が住むこととなり、建物の維持管理や孤独感の軽減にもつながります。

3. 地域活動の拠点として活用

空き家を地域活動の拠点として使う事例も増えています。

ボランティア団体や地域活動の場所として活用することで、空き家を有効に使い、地域の交流の場や住民支援を行うことができます。

高齢者の心理に寄り添うケア

空き家問題を解決するためには、空き家をどう活用するかだけでなく、高齢者の心理面にも配慮することが必要です。

自宅が空き家になることや更地になることは、高齢者にとって大きな心の負担となります。

介護者や家族は、高齢者の感情を尊重し、心のケアを行うことが求められます。

1. 高齢者の思い出を尊重する

高齢者は自宅が空き家になることに対して強い感情を持つことが多いため、思い出の品を無理に捨てず、じっくりと話し合いながら整理することが大切です。

2. 空き家活用方法を一緒に考える

高齢者が空き家を受け入れるためには、その後の活用方法を一緒に考えることが重要です。

収益化できる可能性を伝えたり、地域貢献として利用する提案をすることで、空き家を無駄にせず、有効活用する方法を理解してもらうことができます。

3. 介護施設の選択肢を理解し、安心感を提供する

介護施設に入ることを検討する場合、高齢者が不安を感じないよう、施設の環境や他の利用者の体験談を一緒に調べ、安心して施設に入れるようサポートすることが大切です。

結論

高齢者が自宅を空き家にしたり、更地にされることは、心の拠り所を失うという深刻な心理的影響を与えます。

しかし、空き家を工夫して活用することで、経済的支援や心のケアを提供することが可能です。

介護者や家族は、高齢者が大切にしていた場所の意味を理解し、一緒に空き家の活用方法を考え、寄り添ったケアを行うことが求められます。

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