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令和シニア「添い遂げは幻」
離婚率最高、老後に備えを-令和の結婚観㊦
2024/11/07
日本経済新聞より
【さこしんの所見】
『添い遂げは幻?第二の人生を謳歌したい高齢者増加中』
#卒婚ではなく増える熟年離婚
#お互い元気ならまだ良い
#どちらかが介護状態だと…不安
熟年離婚の現実と老後の備え
近年、日本では熟年離婚が増加しており、特に高齢期に介護が必要になった際に、夫婦間で支え合うことが難しくなる現実が浮き彫りになっています。
この記事では、熟年離婚が増える背景や、その影響、さらに老後の介護に備えるための準備について解説します。
熟年離婚の現状
熟年離婚の増加とその背景
日本で熟年離婚(50歳以上で婚姻期間20年以上の離婚)が増えている現象は、さまざまな社会的背景によって支えられています。
特に、2002年に年間29万件を超えた離婚件数はその後減少しましたが、熟年離婚は今でも年間約4万件に達しています。
この現象には以下の理由があります。
結婚観や家族観の変化
若い世代と同様に、シニア世代も「自分らしく生きたい」「老後は一人で過ごす方が楽しい」と考える人が増えています。
健康問題や介護の負担
体調の衰えや介護の負担が原因で、夫婦の関係が悪化することが多くなっています。
経済的独立
女性が経済的に自立し、結婚生活を続ける必要性を感じないケースが増えているためです。
熟年離婚による影響
熟年離婚が増えることで、特に高齢者にとっては大きな問題が発生します。
中でも、「おひとりさま」の増加が深刻な課題となっています。
毎年約8万人が熟年離婚を経て独り身となり、老後に一人で生活することが珍しくなくなっています。
もし離婚後に老後資金が不十分であれば、経済的困難に直面する可能性が高くなります。
介護者としてのリスクと対策
高齢期の介護と離婚リスク高齢になると、誰もが介護問題に直面します。
介護が必要になった場合、配偶者との関係がどうなるかは非常に重要な懸念点です。
実際、介護が重荷になると夫婦間でストレスや不満が募り、最終的に離婚に至ることもあります。
介護は体力的にも精神的にも非常に負担が大きいため、配偶者がその負担を避けようとすることも少なくありません。
これにより、熟年離婚がさらに増えることが予想されます。
介護に備えるためにできること
高齢期に備えるためには、介護の問題を前もって考え、準備をしておくことが重要です。
以下の対策を講じることで、熟年離婚や老後の孤独を避けることができます。
1. 介護保険と公的支援を理解する
介護が必要になった場合、介護保険や公的支援制度を最大限に活用することが大切です。介護保険を利用することで、以下のサービスが受けられます。
訪問介護:介護士が自宅に訪問し、食事や入浴のサポートを行います。
デイサービス:昼間、介護施設でリハビリや食事提供を受けることができます。
ショートステイ:介護者が休息できるように、一定期間施設に泊まることができます。
2. 経済的準備を怠らない
介護が必要になると、家計への影響は大きくなります。
特に高齢期においては、働き続けることが難しいため、老後資金を事前に準備することが求められます。
具体的な準備方法としては以下の点があります。
老後資金の積立:確定拠出年金(iDeCo)や積立型の投資信託を活用して、退職後に備えることができます。
年金の確認:公的年金の受給額を確認し、足りない分を補う方法を考えておくことが大切です。
3. 介護負担を軽減するためにサポートを求める
介護を一人で担うのは非常に過酷です。家族や地域の支援を活用し、介護の負担を分担することが重要です。
介護者が疲れ果てると、離婚に追い込まれることもあるため、適切なサポートを求めることが求められます。
地域包括支援センター:地域での介護相談窓口で、専門家のアドバイスを受けることができます。
介護休業制度:仕事と介護の両立を支援するために、介護休業制度を利用することも可能です。
結論
熟年離婚の増加と、それに伴う介護問題は、今後ますます重要な課題となります。
高齢期に介護が必要になった場合でも、夫婦間で支え合えない現実に直面するリスクを減らすためには、早期の準備と対応が不可欠です。
結婚観や家族観が変化する中で、老後に備えるためには、経済的な準備と介護体制の構築を進めることが重要です。
また、社会全体でシニア世代を支えるための体制づくりが急務となっています。
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