ハラスメント関連の記事
訪問ケア「密室」のハラスメント多発
離職防ぐ対策模索
2024/12/07 02:00
日経速報ニュース
【さこしんの所見】
「ハラスメントは利用者からも始まる!対策出来てる?」
#高齢者から介護者へ
#介護者から高齢者へ
#ハラスメント対策しよう!
はじめに
訪問ケアの現場では、介護職員が利用者からハラスメントを受ける事例が増加しています。
特に、訪問介護では一対一での対応が多いため、第三者の目が届かない密室でのトラブルが発生しやすいのが現実です。
このような状況が続くと、介護職員は心身に深刻な負担を抱え、最悪の場合、離職に至ることもあります。
この記事では、介護者として訪問ケアの現場でハラスメントを防ぐために何ができるかを考えます。
訪問ケアでのハラスメントとは?
訪問ケアにおけるハラスメントとは、介護職員が利用者から受ける暴言、威圧的な態度、身体的暴力、セクハラなど、精神的・身体的に害を与える行為を指します。
特に訪問介護は、家に訪問する形で行われるため、他の人の目が届きづらく、密室でのやり取りが避けられません。
このため、ハラスメントが起きやすくなります。
主なハラスメントの種類
精神的暴力(暴言、威圧的態度など)
身体的暴力(叩く、押すなど)
セクシャルハラスメント(不適切な言動、身体的接触など)
介護者視点ハラスメントの防止策
1. 事前契約でハラスメント対策を明記
訪問ケアを開始する際、契約書に「ハラスメントがあった場合は契約を解除する可能性がある」と明確に記載することが重要です。
これにより、利用者には一定の抑止力が働きます。
2. 定期的な研修とサポート体制
介護職員がハラスメントを受けた際、どのように対処すべきかを学べる研修が必要です。
また、介護事業者や自治体が提供する相談窓口や支援体制を活用することも重要です。
福岡県では、在宅ケアに従事する人々のために専用の相談センターが開設されており、警察や弁護士と連携して対応しています。
3. 複数体制の導入訪問
介護を一人で行うのではなく、複数の介護職員で訪問する体制を整えることが効果的です。
複数体制にすることで、ハラスメントのリスクを減らし、万が一の事態にも適切に対応しやすくなります。
高齢者視点虐待防止への対応
訪問ケアの現場でのハラスメントに加えて、高齢者虐待の防止も大きな課題です。
介護職員が過度なストレスや身体的な疲労から、高齢者に対して不適切な対応をしてしまうこともあります。
これは高齢者の健康や生活に深刻な影響を及ぼす恐れがあり、以下の対策を講じることが求められます。
・高齢者虐待を防ぐために介護職員の精神的サポート(ストレス管理やメンタルケアの支援)
・虐待防止研修の実施(虐待の兆候を早期に察知し、適切に対応するための教育)
・利用者との信頼関係の構築(日々のコミュニケーションを大切にし、虐待の予兆を早期に発見する)
家族視点介護のサポートとモニタリング
家族もまた、訪問ケアの現場におけるハラスメントや虐待に気をつける必要があります。
家族は、介護職員と利用者の関係を把握し、問題が発生した場合に迅速に対応できるようサポートを行うべきです。
家族ができること
・訪問時の立ち会い(可能であれば、家族が訪問時に立ち会い、介護職員と利用者のやり取りを見守る)
・定期的な連絡と評価(介護職員と定期的に連絡を取り、サービスの質や問題点を共有する)
・介護事業者との連携(事業者と連携し、必要に応じて介護内容や対応方法の改善を求める)
地域視点自治体の役割
地域社会や自治体も、訪問介護でのハラスメントや虐待を防ぐために重要な役割を果たします。
福岡県のように専用の相談センターを設置することで、介護職員が安全に働ける環境を整えることが可能です。
・自治体の取り組み相談センターの設置(介護職員や家族が匿名で相談できる窓口を設け、迅速に対応)
・地域全体での情報共有(地域内でのハラスメントや虐待の事例を共有し、対策を講じる)
・介護職員の支援プログラム(介護職員が心身のケアを受けられるプログラムを提供)
まとめ
ハラスメント防止と介護現場の改善訪問ケアでのハラスメントや虐待を防ぐためには、介護者、利用者、家族、地域社会、自治体が協力して取り組む必要があります。
介護職員が安心して働ける環境を整えることは、利用者のケアの質を保つためにも重要です。
また、ハラスメントの防止だけでなく、高齢者虐待の防止にも力を入れることで、訪問ケアの現場はより健全で安全なものになります。
今後は、制度的な支援を強化し、介護職員が安心して仕事を続けられるような環境づくりが急務です。
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