あなたも気づかない?認知症の初期症状3選と見逃すリスク

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家族が認知症かも?

30分かけ記憶確認、

早期の治療重要

2025/01/24 05:00

日経速報ニュース

家族が認知症かも? 30分かけ記憶確認、早期の治療重要 - 日本経済新聞
認知症は本人がつらいばかりでなく支える家族の負担も大きい。一方、早期に異変に気づけば進行を遅らせられる可能性もある。認知症の予兆を探るポイントや認知症患者への接し方について専門家に聞いた。高齢者の7人に1人が認知症になる時代日本人の約3割が...

【さこしんの所見】

認知症は早期発見が進行を遅らせるため、予兆や兆候を知りたいと考える人が多い。早期発見に関する検索需要は高く、特に家族や介護者は関心は高い!

はじめに

認知症は高齢者に多く見られる疾患で、本人にとっても、介護者や家族にとっても大きな負担となります。

しかし、認知症の兆候は必ずしもはっきりと現れるわけではなく、早期に気づくことが進行を遅らせるためのカギとなります。

本記事では、認知症の初期症状3つと、それを見逃すリスクについて解説します。

認知症の初期症状を見逃すリスク

認知症の初期症状には、目立たないが重要な兆候がいくつかあります。

これを見逃すことは、患者の生活の質を低下させ、介護の負担を増す原因になります。

高齢者が認知症の兆候を示すとき、それはしばしば周囲の人々に見過ごされがちです。

うちの親にはそんなことはないだろう」と思い込む家族が多いからです。

私が携わっている高齢者介護の現場では、「認知症の兆候に気づくタイミングが遅くなる」ケースがよく見受けられます。

初期症状が少しずつ現れるのに、家族や介護者がそれを「年齢のせい」と考えてしまい、気づくのが遅れてしまうことが多いのです。

結果的に症状が進行し、生活の質が低下し、最終的には介護負担が倍増するという状況に陥ることがあります。

認知症の初期症状3つ

1. 記憶障害(特に短期記憶の低下)

認知症の初期症状として最も多く見られるのが記憶力の低下です。

特に短期記憶に関して、物忘れが頻繁に起こります。

例えば、最近会った人や食事をしたことを忘れたり、日常的な出来事を繰り返し尋ねたりします。

家族や介護者の視点

家族は「ちょっとした忘れ物や会話で繰り返し尋ねられることがある」と感じても、認知症の兆候だとは思わないことが多いです。

年齢のせいで物忘れが増えたのだろう」と捉えがちですが、これは認知症の初期段階である可能性が高いです。

2. 空間認識や時間の感覚の歪み

認知症が進行すると、時間や空間の感覚が鈍くなります。

例えば、昨日の出来事が一週間前のことのように感じたり、現在の場所がわからなくなったりします。

これを「エピソード記憶の低下」と呼びます。

高齢者の視点

高齢者は、自分の記憶が曖昧になっていることに気づきづらいことがあります。

また、「とりつくろい現象」という、自分の記憶を隠すために誤魔化すこともあります。

例えば、「昨日何を食べたか?」と尋ねられると、「おいしかったよ」と答えることで、記憶障害を隠そうとすることが多いです。

3. 怒りっぽさや性格の変化

認知症の初期段階では、性格や気分が変わることがあります。

普段は穏やかな人が急に怒りっぽくなったり、些細なことで感情的になることが増える場合があります。

これも認知症の一つの症状として現れることがあるのです。

介護者の視点

介護者は、高齢者が急に怒ったり感情的になることで困惑することが多いですが、これも認知症の兆候の一つです。

気持ちの変化に対して過剰に反応せず、冷静に対応することが大切です。

見逃すリスクとその影響

認知症の初期症状を見逃すことには、いくつかの大きなリスクがあります。

1. 進行を早めてしまう

早期発見が遅れると、認知症の進行を遅らせるための治療が遅れてしまい、症状が進行します。

特に軽度認知障害(MCI)の段階であれば、治療や生活習慣の改善によって進行を遅らせることができますが、気づくのが遅ければその機会を逃してしまいます。

2. 介護負担の増加

認知症が進行すると、日常生活のサポートがますます必要になります。

食事や入浴、トイレなどの基本的な支援が必要となり、家族や介護者の負担が倍増します。

認知症の兆候に気づいた時点で早めに支援を取り入れることで、最終的には介護負担を減らすことができます。

3. 他の疾患の見逃し

認知症と似た症状が現れる他の疾患もあります。

例えば、うつ病や脳腫瘍などが原因で記憶力が低下することがあります。

認知症の疑いがある場合、早期に専門医に相談することが重要です。

自己判断で放置せず、医師に診断を仰ぐことが大切です。

認知症予防のための生活習慣

認知症のリスクを減らすためには、生活習慣の改善が効果的です。

WHO(世界保健機関)の調査によると、難聴や高LDLコレステロールが認知症のリスクを高めることがわかっています。

また、高齢者にとって、社会的孤立も認知症リスクの要因となります。

そのため、積極的に地域活動に参加したり、友人や家族との交流を続けることが予防には効果的です。

生活習慣の改善例食事

栄養バランスの取れた、低脂肪の食事を心がける

運動

軽い運動を毎日行う

社交活動

友人や地域の活動に積極的に参加する

まとめ

認知症の初期症状は、周囲の人が気づきにくいことが多く、見逃すリスクが大きいです。

しかし、早期に症状に気づき、適切な対応を取ることで、認知症の進行を遅らせることが可能です。

介護者や家族として、日々の生活の中で高齢者の変化に敏感になり、初期症状を見逃さないように心がけましょう。

また、生活習慣を改善することで認知症のリスクを減らすことができるので、早いうちから予防策を取り入れることが重要です。

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