膝の痛み、放っておくと5年後どうなる?

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変形性膝関節症、

40歳以上の2人に1人発症 

治療に幅

2025/01/31 05:00

日経速報ニュース

変形性膝関節症、40歳以上の2人に1人発症 治療に幅 - 日本経済新聞
40歳以上の2人に1人が発症するといわれる「変形性膝関節症」。膝に違和感や痛みがあれば「年のせい」と考えずに、早めに整形外科専門医を受診して、適切な治療を受けることが大切だ。高齢の女性に多く、肥満やO脚などもリスク要因変形性膝関節症は膝関節...

【さこしんの所見】

膝の痛みが悪化する行動を避けるべき理由、介護者としての視点

はじめに

変形性膝関節症の現状と高齢者への影響

私が関わっている高齢者介護の現場では、「膝の痛み」という悩みが非常に多く聞かれます。

実際、40歳以上の成人のうち、約半数が変形性膝関節症を発症すると言われており、これは高齢者にとって避けて通れない問題です。

この病気では、膝関節の軟骨が摩耗し、炎症が進行することで、激しい痛みや動かしにくさが生じます。

そのため、生活の質が大きく低下し、日常的な活動が困難になることが多くなります。

変形性膝関節症の進行とその特徴

変形性膝関節症の進行具合によって症状は異なります。

初期段階では膝のこわばりや違和感が感じられることがありますが、病気が進行すると、階段の上り下りや歩行が困難になることもあります。

最終的には、安静にしている時や寝ている時にも痛みが生じ、日常生活が制限されることがあります。

膝の痛みが進行すると、筋力の低下や社会的な孤立、さらには認知機能の低下など、他の健康問題も引き起こすことがあるため、早期の対応が非常に重要です。

介護者としての役割と対応

変形性膝関節症における介護者の視点

介護者として、膝の痛みや不安を抱えている高齢者に対して、適切な支援を行うことが求められます。

まずは、治療法を理解し、専門医との連携を深めることが大切です。

高齢者が抱える痛みを軽減するためには、様々な治療方法を知り、最適な選択を支援することが重要です。

診療ガイドラインに基づく支援「変形性膝関節症診療ガイドライン2023」によると、基本的な治療法は保存療法です。

これには運動療法や体重管理を行い、膝への負担を軽減することが含まれます。

また、消炎鎮痛剤やヒアルロン酸の関節内注射など、薬物療法を併用することも効果的です。

特に過体重の高齢者には、減量サポートが重要な役割を果たします。

保存療法が効果を示さない場合や、膝関節の変形が進行している場合には、手術療法を検討することになります。

人工膝関節置換術や骨切り術などが選択肢としてありますが、これらの手術にはリスクが伴うため、慎重な判断が求められます。

新しい治療法の選択肢

最近では、末梢神経ラジオ波焼灼療法が保険適用となり、新たな選択肢が広がりました。

この治療法では、膝の痛みを伝える神経を焼灼することで、痛みを軽減します。

特に手術リスクが高い高齢者にとって、有望な治療法となり得ます。

高齢者視点

膝の痛みと生活の質

膝の痛みが生活に与える影響

膝の痛みは高齢者にとって、単なる身体的な苦痛を超えて、日常生活のさまざまな困難を引き起こします。

買い物や家事、外出が難しくなることで、社会的な孤立感や不安を感じることが多くなります。

痛みが進行すると、歩行ができなくなることへの恐れや、介護が必要になることへの不安も増していきます。

膝の痛みに対する高齢者の心境

「年のせいだから仕方ない」と感じることもありますが、その痛みが日常生活に支障をきたすようになると、心理的な負担が非常に大きくなります。

治療が進まない場合や痛みが改善しない場合、高齢者は自分の生活がさらに困難になることを恐れ、さらなる介護が必要になる不安に駆られることがよくあります。

このような心情を理解し、寄り添った支援を行うことが介護者の重要な役割です。

家族と地域の視点

支援と連携の重要性

家族視点

膝の痛みが進行することは家族にとっても大きなストレスとなります。

特に介護が必要になった場合、家族の負担は大きく増えることが予想されます。

しかし、家族は高齢者の気持ちに寄り添い、必要な治療やケアを支援することが求められます。

専門医と連携し、高齢者が最適な治療を受けられるようにサポートすることが重要です。

地域視点

地域の支援も重要な要素です。

地域包括支援センターなどが中心となり、地域での高齢者支援を強化することが求められます。

地域の介護支援スタッフや医療機関と連携し、地域全体で高齢者を支える体制を作ることで、高齢者が適切な医療と福祉サービスを受けやすくなります。

結論

介護者としての意識と取り組み変形性膝関節症に対する支援は、早期の発見と適切な治療がカギとなります。

介護者としては、診療ガイドラインをしっかりと理解し、高齢者の痛みや不安に寄り添いながら、最適な支援を行うことが求められます。

高齢者一人ひとりの状態に応じた治療法を選択し、家族や地域と連携して支援を行うことで、より良い生活の質を提供することが可能です。

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