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大分県、
「めじろん体操」で健康寿命向上
3000カ所で交流
データで読む地域再生
九州・沖縄
2025/01/31 11:00
日経速報ニュース

【さこしんの所見】
「高齢者の孤立を防ぐ!大分県の“通いの場”がもたらす衝撃の効果とは」
はじめに
私は高齢者介護の現場で働いており、日々「健康寿命」という概念を意識しています。
健康寿命とは、介護を必要とせずに自立して生活できる期間のことです。
この期間を延ばすことが、私たち介護者の目標です。
どうすれば高齢者が自立した生活を長く維持できるのかを常に考えながら支援しています。
大分県では、「めじろん体操」というオリジナルの体操を活用し、地域の高齢者が集まれる「通いの場」を提供する活動を行っています。
この取り組みは、健康寿命を延ばすための一つの方法として非常に効果的であり、地域全体で支援していくモデルとなっています。

県民総ぐるみで健康寿命を延ばす取り組み
大分県は、健康寿命を全国一にすることを目指して、独自の体操「めじろん元気アップ体操」を開発しました。
高齢者向けのこの体操は、10種類の簡単な運動で構成されており、足腰が弱くても無理なく実践できます。
この体操を通じて、県内には3000カ所以上の「通いの場」が設立され、地域社会の支援が行き届いています。
健康寿命の延伸がもたらす効果
・高齢者の生活の質(QOL)が向上する
・介護を必要とする期間を短縮できる
・地域とのつながりを維持することで孤立を防げる
2022年のデータによると、大分県の健康寿命は74.16歳と、全国平均を上回る結果となりました。
特に注目すべきは、県内の「通いの場」の参加率が全国でトップを維持している点です。

高齢者が集まれる「通いの場」の重要性
高齢者視点
体操と社会参加の両立
高齢者が集まる「通いの場」は、単なる体操を行う場ではありません。
そこは社会参加の場でもあり、孤立感を減らし、精神的な健康を支える役割も果たします。
また、地域とのつながりを強化することで、介護予防にもつながります。
介護現場でよく感じるのは、身体的な衰えと同時に社会とのつながりが薄れることが高齢者にとって大きな不安であることです。
この「通いの場」では、体操を通じて健康を意識し、同時に地域との交流を深めることができるため、心身ともに良い影響を与えます。
介護者視点
支援と励ましがカギ
介護者の役割は、高齢者が「通いの場」に参加する際に必要な支援を提供することです。参加者の体調を注意深く見守り、変化に敏感に対応することが大切です。
また、地域活動をリードできる人材を育成し、周囲の人々を巻き込むことが、継続的な活動を支えることにつながります。
特に、大分県では男性の参加率が低いため、介護者としては、体操に加えてeスポーツや料理教室など、幅広い活動を取り入れ、参加しやすい環境を整えることが求められます。
家族視点
支援の手助け
家族にとって、「通いの場」への参加は、高齢者が自立して活動するための大きな一歩です。
家族は、参加する際に必要なサポートを行い、高齢者が地域と積極的に関わるきっかけを作ることが求められます。
さらに、家族も一緒に体操に参加することで、共に健康を維持し支え合うことが可能です。
地域視点
コミュニティ全体で支える
地域全体での支援が不可欠です。
大分県では、地域のリーダーを育成し、「通いの場」を運営するための支援体制を強化しています。
また、企業に対して健康づくりの取り組みを促進し、働き世代の健康維持にも力を入れています。
こうした取り組みが、地域全体で高齢者を支える土台を作り上げています。
地域全体で高齢者を支えることは、地域全体の健康を維持するために重要です。
介護者も地域活動に参加し、協力し合うことで、より効果的な支援が可能となります。

まとめ
大分県の「めじろん体操」を活用した取り組みは、健康寿命を延ばすための素晴らしいモデルです。
介護者として、こうした地域主導の活動を支援し、参加を促進することが、今後ますます重要になります。
高齢者が集まれる場所を提供することで、健康を維持できるだけでなく、地域とのつながりを深めることができます。
地域全体で支える仕組み作りが、健康寿命を延ばすために大きく貢献することを確信しています。

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