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手押し車で外出楽しもう
踏切や坂、安全に使う注意点は
シニアサポーター
2025/03/05 05:00
日経速報ニュース

【この記事の内容】
「認知症高齢者のシルバーカー使用で死亡事故も…シルバーカーで事故に遭わないための注意点」
はじめに
手押し車(シルバーカー)は、高齢者が安全に外出するための便利な道具ですが、特に認知症を持つ高齢者にとって、適切に使わないと事故の原因になることがあります。
この記事では、介護者が認知症高齢者と一緒に手押し車を安全に使用し、外出を楽しむための注意点を紹介します。

シルバーカーの選び方
認知症を持つ高齢者にとって、手押し車を選ぶことは外出を安全に楽しむための第一歩です。
私の介護福祉分野でよく扱うシルバーカーの選び方について、いくつか重要なポイントを紹介します。
ハンドルの高さ
シルバーカーのハンドルの高さは、高齢者が無理なく歩けるように調整されていることが大切です。
ハンドルは、高齢者のへその高さから上下5センチ以内の範囲で調整できるものを選ぶと、バランスを取るのが簡単になります。
車輪の種類
車輪が360度回転するタイプは小回りが利きますが、直進が難しくなることがあります。
特に認知症の高齢者には、車輪の動きを調整できるタイプがオススメです。
これにより、安定した歩行が可能になります。

安全確認と注意点
シルバーカーを使う際には、まず外出先の安全を確認することが重要です。
特に認知症の高齢者は、突然の判断が難しくなることが多いため、事前にリスクを排除しておくことが大切です。
踏切や線路
過去には、シルバーカーを押している高齢者が踏切で列車に轢かれる事故がありました。
踏切を渡るときは、車輪がレールに挟まらないよう、ロック機能を使って慎重に渡ることが求められます。
坂道や段差
坂道や段差は転倒の危険を高める場所です。
坂道を下る際には、シルバーカーのブレーキを使用して速度を調整し、段差を避けるよう心がけましょう。

家族と一緒に確認すべきこと
認知症高齢者がシルバーカーを安全に使うためには、家族の協力が欠かせません。
家族は、外出先で段差や障害物がないか確認し、安全なルートを選ぶ手助けをすることが大切です。
また、認知症高齢者は一人で外出することが難しいため、家族や介護者が同行することが望ましいです。
万が一のトラブルにも対応できるよう、事前に準備をしておきましょう。
認知症高齢者の心境と家族のサポート
認知症の高齢者にとって、外出は身体的な負担だけでなく、心理的な障壁も伴います。
過去に事故を経験している場合、外出をためらうこともあります。
そのため、家族は過度な負担をかけずに励まし、少しずつ外出を促すことが大切です。
地域社会と公共のサポート
地域社会の支援も、高齢者の外出を助ける大切な要素です。
例えば、東京都文京区ではシルバーカー購入費を補助する制度があり、高齢者の外出の支援をしています。
地域としても、高齢者が安全に外出できる環境づくりが求められます。
交通機関の利用案内や、バリアフリーの整備など、地域全体でサポートが必要です。

まとめ
認知症高齢者がシルバーカーを安全に使用するためには、介護者、家族、地域社会の協力が不可欠です。
シルバーカーの選び方や使用時の注意点、外出先の危険を事前にチェックすることが重要です。
家族は高齢者の心理的な負担も理解し、安全に外出できるようサポートし続けることが求められます。
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