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鎌倉新書、
北海道室蘭市と
「終活に係る業務の支援に関する協定」
を締結
2025/04/30 12:20
日経速報ニュース

【この記事の内容】
『放置すると危険!終活を怠った人に起きた深刻トラブル』
はじめに
介護現場から見た終活支援の価値と地域への影響
自分の意思で納得のいく終活ができるかどうかは、その人の人生全体の満足度にも深く関わってきます。
こうした背景のもと、株式会社鎌倉新書と北海道室蘭市が「終活に係る業務の支援に関する協定」を結んだことは、終活の支援体制を地域全体で構築する新たな一歩です。
介護者、家族、行政、そして地域住民が協力しながら、高齢者が安心して暮らせる社会づくりが始まろうとしています。

なぜ終活支援が今、必要なのか
日本は今、前例のない超高齢社会に突入しています。
介護の現場でも「亡くなった後の手続きや準備」に対する相談が増えています。
本人だけでなく、支える家族も不安を抱えているのが現実です。
高齢者の数が年々増え、2025年には65歳以上が人口の約3割に達すると予測されています。
また、死亡者数も150万人を超えるとされ、相続や供養、手続きの複雑さが家族にとって大きな負担になりつつあります。
高齢者自身も「家族に迷惑をかけたくない」「自分の意思を残しておきたい」と思いながら、何から始めればよいのか分からずにいる方が多くいます。
鎌倉新書と室蘭市の取り組み
今回の協定では、以下のような具体的な支援策が導入されます。
・市民や職員を対象とした終活セミナーの開催
・終活に関する電話相談窓口の設置
・情報冊子「終活べんり帳」の配布と活用
これらの取り組みによって、終活の情報が分かりやすく提供され、必要な支援につながりやすくなります。

介護現場での終活支援の効果
介護施設では、最近「エンディングノート」を取り入れるケースが増えています。
これは、利用者の意思や希望を記録し、家族やスタッフが迷わず対応できるようにするためです。
実際の現場では、次のような課題が起こっています。
・利用者の希望が分からず、家族が葬儀や遺品整理で混乱
・医療や介護の最終判断でスタッフが迷う
こうした問題に、「終活べんり帳」や相談窓口があると、関係者全員が同じ情報を共有でき、スムーズな意思決定が可能になります。

終活支援の意義を多方面から考える
高齢者の視点
・自分の気持ちや考えを事前に整理できる
・家族に負担をかけずに済むという安心感が得られる
家族の視点
・相続や供養に対する不安を軽減できる
・高齢者とじっくり話し合える時間が持てる
地域の視点
・終活セミナーを通じて情報が共有される
・高齢者の孤立予防や見守りのきっかけになる
介護福祉業界としての取り組み
介護業界では、終活支援をケアの一部として捉え直す必要があります。
今後取り組むべきことは次のとおりです。
・エンディングノートの記入をサポートするプログラムの導入
・利用者や家族と定期的に「終活ミーティング」を開催
・行政や他企業と連携し、情報提供体制を整備

結論:終活は「人生のケア」の仕上げ
終活とは、自分の生き方や思いを形にする作業です。
介護者はその準備を支えるパートナーであり、地域はその後ろ盾となる存在です。
これからの介護では、利用者が自分らしい最期を迎えられるよう、終活支援をケアの延長として実践していくことが求められます。
私たち介護者は、その取り組みを通じて、安心して暮らせる地域づくりに貢献していきたいと思います。
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