知らなきゃ損!共生社会を遠ざける「認知症誤解あるあるとは?」

介護

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鳥取市、

共生社会で認知症受け入れ 

5カ年計画スタート

まちの未来図

2025/05/12 05:00

日経速報ニュース

鳥取市、共生社会で認知症支援 「自分らしく暮らす」施策計画始動 - 日本経済新聞
鳥取市で4月、2029年度までの5カ年にわたる認知症施策推進計画がスタートした。目指すまちの姿は「認知症になってからも住み慣れた地域で自分らしく暮らす」というもの。市民も企業も正しい知識で病を理解し当事者を支える。そうした共生社会の実現へ市...

【この記事の内容】

サポーター1600万人の盲点?認知症支援が空回りする理由

はじめに

介護の現場では、周囲の理解や支援が、ご本人とご家族の生活の質を大きく左右します。

鳥取市が進める「認知症になっても住み慣れた地域で自分らしく暮らせるまちづくり」は、この家族的な支え合いの考え方を地域全体に広げようという挑戦です。

なぜ、「認知症になっても自分らしく暮らす」ことが重要なのか?

結論

認知症の方が「自分らしく」暮らせる社会を実現することは、当事者の尊厳を守り、地域の健やかな未来にもつながります。

理由

認知症は記憶や判断力に影響を与える病気ですが、人としての感情や価値観、得意なことは多く残ります。

周囲の理解があれば、本人の力を引き出し、孤立を防ぐことができます。

具体例

・道に迷った認知症の方に、地域の人が声をかけるだけで安心感を得られます。

・言葉が出てこない若年性認知症の男性の不安に、他の参加者が共感したことで、孤立感がやわらぎました。

本人ミーティングが生む“気づき”と“変化”

結論

認知症本人の声を社会に届ける「本人ミーティング」は、地域づくりの原動力です。

理由

認知症当事者が自身の困りごとや希望を語る場は貴重であり、その声を聞くことが地域の理解を深める鍵になります。

具体例

・「薬の時間が分からない」という声に、薬剤師が“お薬ロボット”を提案し、不安が軽減されました。

・認知症の症状に不安を持つ参加者同士が語り合い、互いに励まし合う関係が生まれました。

認知症サポーターの役割と養成講座の可能性

結論

認知症サポーターは“地域に安心を届ける存在”です。一人でも多くの理解者を育てることが必要です。

理由

日常生活でのちょっとした配慮が、認知症の方にとって大きな支えになります。

多くの人が正しい知識を持つことで、偏見のない地域社会を築けます。

具体例

・鳥取市では個人向け講座の拡充を予定しており、誰でも気軽に学べる環境が整いつつあります。

・スーパーやタクシー、銀行などでの配慮がスムーズになり、当事者の社会参加が進みます。

視点別に見る認知症共生社会の課題と対応

介護者の立場、本人の立場、家族、地域それぞれが直面する課題とその対応をまとめると以下の通りです。

介護者の課題:介護負担や孤立感の増加

→ 地域での相談会や交流の場を定期開催し、支援の輪を広げる

高齢者本人の課題:誤解や孤立による不安

→ 本人の声を活かしたミーティングや支援機器(例:服薬補助ロボット)の導入

家族の課題:症状の進行による介護の限界

→ 専門職との連携や在宅介護支援制度の利用促進

地域の課題:知識不足や偏見

→ サポーター養成講座や認知症理解の普及啓発活動の強化

現場で見えてきた今の課題

私たちが日々向き合っている現場では、次のような課題が浮き彫りになっています。

訪問介護人材の不足により、家族の負担が増加

医療機関と介護施設、行政の連携不足

ICT活用が遅れ、見守りや服薬支援が手作業

認知症の本人が意見を言える場が少ない

こうした中で、鳥取市が実践する「本人参加型まちづくり」は、全国の地方都市にも広がってほしい取り組みです。

最後に

認知症は、誰にでも起こりうる病です。

だからこそ「何ができないか」ではなく、「何がまだできるのか」を一緒に考えることが大切です。

鳥取市のように、

本人の声を尊重し、

地域の理解者を育て、

医療・福祉・市民が手を取り合う

このような社会が広がれば、認知症になっても安心して暮らせる未来が実現できます。

私自身も介護の現場から、この共生社会づくりに貢献していきたいと思います。

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