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体力増すシニア、
30代女性は低下目立ち
「将来に懸念」
スポーツ庁調査
2025/10/12 17:00
日経速報ニュース

【この記事の内容】
『10年後が怖い…体力が弱い高齢者が爆増する兆候とは?』
はじめに
現役世代の体力低下が示す将来のリスクとは
「自立支援」の考え方から読み解く、シニアの体力向上
介護の現場では「自立支援」という考え方が浸透しています。
これは、支援を受ける人が自分の力でできることをできる限り続けることで、自立した生活を維持してもらうという視点です。
この考え方を、高齢者の体力向上という最近の傾向に当てはめてみると、社会全体が「高齢者にも潜在的な能力がある」と認識しはじめた証とも言えるでしょう。
実際、近年では高齢者が体力を維持し、時には若者を上回るほど活発な姿を見せることも珍しくありません。
これは、介護の在り方や支援の考え方に変化をもたらす大きな兆しです。

なぜ高齢者の体力は向上しているのか?
高齢者の体力が向上している
背景には、以下の3つの要因があります。
1. 長年にわたる健康政策の成果
2. 運動と健康の関係への社会的理解の浸透
3. 個人の健康意識の向上と運動習慣の定着
1960年代から始まった「運動と健康」に関する科学的研究が、日本でも1970年代以降に徐々に社会に広がり、90年代には高齢者向けの健康教室や運動プログラムが全国的に普及しました。
結果として、現在のシニア世代は、若い頃から「体を動かすことの大切さ」を理解し、継続してきた世代です。
さらに、「元気でいたい」「家族に迷惑をかけたくない」という思いも、運動習慣の継続を後押ししていると考えられます。
若い世代とのギャップ
〜30代女性の体力低下に潜む将来の懸念〜
一方で、現役世代、特に30代女性の体力低下が目立ちます。
これは将来、介護を受ける側となる人々の健康状態に影響を与える重要な兆候です。
体力低下の要因
・仕事、家事、育児のトリプル負担
・運動する時間や心の余裕がない
・デジタル化による日常の運動量減少
実際に30代女性の体力評価は低下傾向にあり、将来的には介護・医療費の増加という社会的課題にも直結する恐れがあります。
今のシニアが元気だからといって油断は禁物です。
現役世代の健康問題は、将来の介護の現場を圧迫する「予兆」として、今から対策が必要です。
体力向上の影響を4つの視点から考察する
【介護者視点】
変化:元気な高齢者の増加により、身体介護の負担が軽減しつつあります。
課題:「元気だから大丈夫」と思い支援が遅れることも。
定期的な体調確認が重要です。
対応:要介護になる前の“予防”支援の設計が求められています。
【高齢者本人の視点】
変化:体力がつくことで生活の質(QOL)が向上し、趣味や地域活動にも意欲的になります。
課題:独自の運動方法や無理な負荷によるケガのリスクがあります。
対応:専門家の指導を受けることや、地域の運動教室に参加する機会を増やすことが有効です。
【家族視点】
変化:親が元気でいてくれることで、精神的・身体的負担が軽減されます。
課題:「元気だから問題ない」と過信してしまい、変化に気づけないことも。
対応:家族が一緒に運動する習慣を持つことで、健康維持とコミュニケーションの両立が可能になります。
【地域視点】
変化:高齢者が積極的に地域活動に参加し、地域社会の活性化につながっています。
課題:運動の機会や施設が地域によって偏っている点です。
対応:自治体と民間が連携し、地域差のないプログラム展開を進めることが重要です。
介護現場における実際の変化と対応策
介護の現場では以下のような変化が起こっています。
・元気な高齢者向けのデイサービス需要が拡大
→ アクティブシニア向けのプログラム開発が進行中
・要介護認定を受けたくないという声の増加
→ 予防介護やリハビリ型サービスの拡充
・運動を習慣にしている利用者が増加
→ 理学療法士など専門職の配置が求められています
これらはすべて、高齢者が「受け身」から「主体的」へと変化している証拠です。
結論
今の元気なシニアが未来のモデルになる
高齢者の体力向上は、単に介護の開始を遅らせるだけでなく、自分らしい生活を続けるための力になります。
介護の現場でも「支える」から「サポートする」へと関わり方が変化しており、自立支援の重要性が増しています。
一方、今の30代世代の体力低下は、将来的に大きな介護ニーズの発生を予感させます。
だからこそ、「今の健康」を未来につなげるための施策と意識改革が必要です。
元気なシニアが“特別”ではなく“当たり前”になる社会を築くには、今を生きるすべての世代が、自分の健康と向き合うことから始めなければなりません。



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