「迎えが来ない」だけで入院リスクが2倍に…移動難民が直面する危機

介護

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日建設計、

地域の移動困難者を減らすサポート 

人手不足対策で

2025/07/09 18:18

日経速報ニュース

日建設計、官民・住民と地域交通の活用法協議 再開発の提案しやすく - 日本経済新聞
建築事務所大手の日建設計は9日、人手不足に悩む地方で移動困難者を減らす試みを本格的に始めると発表した。住民や自治体、民間企業の協力を促し、公共交通の効率的な利用方法などを探る。同社が持つまちづくりや防災の知見を生かし、地域の再開発の提案をし...

【この記事の内容】

送迎難民はもう限界…地方の介護施設で起きている“送迎問題”とは?

はじめに

地方では運転免許の自主返納や公共交通の縮小により、「出かけたくても出かけられない」高齢者が増えています。

移動手段がないことで、まるで自宅が檻のように感じられ、社会とのつながりを失ってしまう人も少なくありません。

介護者として注目したい日建設計の挑戦

結論:地域の移動困難者を減らす仕組みが本格化

建築設計を専門とする日建設計が、地方の人手不足と高齢者の移動困難問題に対して本格的に取り組み始めました。

このプロジェクトでは、都市設計や災害時の避難経路設計で培ったノウハウを活かし、地方交通を再構築する新たなアプローチが進められています。

理由:移動に関する課題は、もはや個人では解決できない

地方では、移動にまつわる以下のような課題が深刻化しています。

・高齢者は運転をやめた後、通院や買い物が困難になる

・介護現場では送迎の人手が足りず、サービス提供に支障が出ている

・家族は送り迎えの負担で仕事との両立が困難になる

・地域全体ではバスやタクシーの本数が減り、公共交通の空白地帯が広がっている

こうした背景を踏まえ、日建設計は「まちづくり」の視点から移動のあり方を見直し、支援の仕組みを整えようとしています。

「コミュニティ・ドライブプロジェクト」とは?

地域が一体となって「移動の仕組み」を再設計するこのプロジェクトは富山県黒部市で始まり、現在は広島県福山市にも展開されています。

地域の住民、自治体、企業が協力して、「誰が・いつ・どこへ移動したいのか」を明らかにすることで、移動の課題を見える化しています。

具体的な取り組み例

・ワークショップで住民が移動の課題や希望を共有

・地図を使って通院

・買い物などのルートを整理

・移動支援を必要とする人と、協力したい人をマッチング

・地域内で送迎を助け合う仕組みの検討

・公共交通の利便性を見直し、活用余地を広げる

このように、移動の困難を「個人の問題」とせず、「地域で支え合う仕組み」として捉え直す姿勢が特徴です。

介護現場との接点

ビジネスアナロジーで考える現場の実態

ベッドは空いているのに、利用者が来られない介護施設でも、送迎ドライバーの確保が難しくなっています。

特に午後はスタッフが足りず、希望者がいても通所サービスを断ることもあります。

これはまるで「商品は揃っているのに、物流が止まっていて売れない」状況と同じです。

どんなに良いサービスがあっても、そこに“届く”手段がなければ意味がありません。

地域社会の抽象課題

ケア資源の偏在この問題は単なる交通の課題ではなく、地域における「ケアリソースの偏在」と見るべきです。

交通と福祉が切り離されていることが、支援の届かない人を生み出しているのです。

転用のヒント

コミュニティ主体の交通システム日建設計の取り組みは、介護現場でも応用できます。

・地域住民と連携した送迎支援ネットワークの構築

・デイサービスの時間帯を地域ニーズに合わせて調整

・公共交通機関との接続時間を意識した運営

・高齢者の外出希望をデータ化し、送迎の優先順位を明確化

“交通”の視点からケアを再構築することが、持続可能な福祉サービスにつながります。

高齢者の「動きたい気持ち」が抑えられている現実

多くの高齢者は、「誰かに迷惑をかけたくない」という思いから、外出を控えるようになります。

実際、私が関わっている利用者の中にも「通院したいけど、迎えがないならいい」と話す方が増えてきました。

その“遠慮”が、実は心身の衰えを早めているのです。

動けない生活は、意欲や自信を奪い、やがて孤独感や不安を招きます。

介護福祉の現場で起きている「移動」課題

介護業界では以下のような問題が進行しています。

・送迎ドライバーの確保が難しい

・免許返納により利用者が通所をあきらめる

・ガソリン代や車両維持費が施設経営を圧迫

・送迎遅延でリハビリ時間が確保できない

・車両整備や人員調整に多くの労力がかかる

これらの課題は、どの施設も単独では解決しづらく、地域全体での協力体制が不可欠です。

まとめ:高齢者が「自由に動ける社会」への道筋

地方における移動の困難さは、交通手段の問題というより、「暮らしの自由度」を奪う生活課題です。

移動できることは、介護の現場から見ても、QOL(生活の質)を支える非常に重要な要素です。

日建設計のような専門機関による地域ぐるみの取り組みは、介護福祉の世界でも十分に転用可能です。

移動の自由が広がることで、高齢者がもっと前向きに暮らせる社会に近づくと期待できます。

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