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リコージャパン、
「介護記録支援パック」
バージョンアップ版の提供を開始
2025/12/10 10:44
日経速報ニュース
【この記事の内容】
『ICT導入が遅れる施設の末路…「離職率が上がる理由」とは?』
はじめに
介護の世界では「記録はケアの質を映す鏡」とよく言われます。
これは、車のナビゲーションシステムに例えると分かりやすくなります。
ナビが最新の道路状況を正確に反映していなければ、目的地へ安全かつ効率的にたどり着けないように、介護記録が曖昧で遅れが生じている状態では、利用者が本当に必要とするケアへ最短でつなぐことができません。
他の領域の仕組みや考え方を、自分の業界へ応用することで理解を深める方法があります。
これを介護分野へ転用すると、ナビが道路情報を自動更新して渋滞を回避するように、介護でもセンサーや自動入力が「最適なケアのルート」を示す役割を担うということです。
具体的には、離床センサーが「5時32分に離床」と自動記録すれば、夜勤者は巡視頻度やタイミングを正確に調整できます。
食事量が自動集計されれば、栄養ケア計画に即座に反映できます。
これらの仕組みは、介護者が記録ではなく利用者のケアそのものに集中できる環境をつくります。
さらに、外部環境も変化しています。
高齢者人口は今後二十年近く高水準を維持し、介護人材は慢性的に不足する見込みです。どの業界でも「時間を生み出すこと=負担を減らすこと」が重要視される時代にシフトしています。
そのため、介護現場においても、記録の自動化・効率化を進めることは、これからのケア品質を保つ上で欠かせない基盤となりつつあります。

介護記録支援が求められる背景
背景にある社会の変化
高齢者人口は、2040年ごろに約3,900万人に達すると言われています。
それに対し介護人材は伸び悩み、現場では一人のスタッフが従来の1.2〜1.5倍程度の業務を抱えるケースも増えています。
記録業務だけでも一日あたり60〜90分ほどかかることがあり、しかし記録自体はケアの根拠や情報共有の中心であるため削ることができません。
高齢者の心境
高齢者は「自分のケアが増えるほど職員の負担にならないか」と遠慮したり、「記録に追われてケアが雑になっていないか」という不安を感じたりします。
忙しそうなスタッフを見ると声をかけづらく、心理的距離が生まれやすい状況もあります。
介護者の心境
一方で介護者は、ケアと記録が同時に求められ、記録の遅れがそのままストレスにつながります。
情報共有が不十分だとヒヤリハットが増え、書類が多いほど利用者との会話が減ってしまうという葛藤も抱えています。
家族の心境
家族は、特に遠距離の場合「いまどんな状態なのか」が見えにくく、記録の正確性が不足すると不信感が生まれます。
ICT化が進むと、必要な時に必要な情報を確認でき、安心につながります。
地域の心境
地域包括ケアの中で、医療・介護・地域資源をつなぐ情報連携が求められています。
紙の記録では共有が難しいため、デジタル化が地域全体の支援力の向上に必要です。
介護者視点で見る「介護記録の負担」
主な課題
夜勤では記録が勤務終盤に集中し、疲労が蓄積します。
紙や手書きの記録では検索に時間がかかり、申し送り時の情報もれが起こりやすい状態です。
誤字や転記漏れといったヒューマンエラーも避けにくくなります。
必要な対応
センサー連携による自動記録、音声入力やテンプレート化など、記録作業を「ケアの流れの中で完了できる仕組み」が求められています。
高齢者視点で見る「質の高いサービス」
高齢者が求めるのは、丁寧なコミュニケーション、体調変化への細かな気づき、自分を理解してくれる一貫性のあるケアです。
そのためには、睡眠・食事・排泄など生活リズムの変化や痛み、不安の推移を正確に記録し、職員間で共有する必要があります。
記録支援が進むことで、スタッフが記録に追われる時間が減り対話が増えます。
センサーの客観データで体調変化を早期に察知できるようになり、「自分のことを気にかけてもらえている」という安心感が高まります。
家族視点で見る「安心」
家族は現状が見えないことに強い不安を感じます。
記録のデジタル共有により、重要な変化をすぐに知ることができ、ケア内容が本人に合っているかを確認しやすくなります。
特に、定性的な文章だけでなく定量的なデータが見えることで、より納得感が生まれます。
地域視点で見る「データ連携」
医療と介護の情報が分断されがちな現状では、共通の情報基盤が必要です。
デジタル記録は情報を一元化し、センサー情報も地域医療と共有しやすくなります。
緊急時の伝達も迅速になり、地域全体の支援力の向上につながります。
介護記録支援の進化がもたらす未来
現在の介護業界では、センサーやICTの普及が進み、中規模施設にも広がっています。
記録の自動化によって、一人あたり一日30〜40分ほど業務が削減されるという報告も増えてきました。
データを活用した予防的なケアが進み、家族への情報提供もデジタル化されています。
AIが記録書式を自動作成する動きも実証段階に入り、地域包括ケアにおける情報共有の基盤も整備されつつあります。
これらの変化によって、記録に使っていた時間をケアの質向上に使えるようになり、スタッフの心理的負担も軽減され離職予防にもつながります。
客観データを基にしたケアの精度も高まっていきます。
結論
介護者として、介護記録支援と質の高いサービスを考察していく
介護の質は、スタッフがどれだけ余裕をもって利用者に向き合えるかで大きく左右されます。
そのためには、記録を自動化し効率的に管理できる仕組みを整えることが不可欠です。
介護者の負担が減り、高齢者には丁寧なケアが提供され、家族は安心し、地域全体も連携が進みます。
つまり、介護記録支援は介護の未来を支える大切な基盤だと言えます。
今後も新しい仕組みを取り入れながら、より質の高いサービスを実現していくことが求められます。


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