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インド介護人材を日本の戦力に
SOMPOケアの育成生、
7月に来日
2025/06/17 16:17
日経速報ニュース

【この記事の内容】
『介護現場の崩壊寸前!インド人材が日本の高齢化問題を救うのか?』
はじめに
日本は急速に高齢化が進んでおり、介護人材の不足が重大な課題となっています。
この問題に対して、SOMPOケアがインドで育成した介護人材が日本に来日することは、今後の介護業界における新たな可能性を示唆しています。
この記事では、インドの介護人材がどのように日本の介護業界に貢献できるか、またその受け入れによる課題と展望を考察します。

人材不足という課題への「インドからの解決策」
介護現場で進行中の課題
現在、日本の介護現場では以下のような深刻な課題が広がっています。
人材不足:2025年には約32万人、2040年には約57万人の介護人材が不足すると予測されています(厚生労働省)
地方の人手不足:地方では施設があっても職員が不足しており、機能していないケースが増えています。
高い離職率:介護業界の離職率は高く、新規の人材が安定的に参入しにくい状況です。
これらの問題は、社会全体の高齢化が進む中でますます深刻化しています。
インド人材が持つ可能性
インドは世界で14億人以上の人口を抱える国で、その多くが若年層です。
日本の介護業界が直面している人材不足に対し、インドからの若く意欲的な人材は大きな可能性を秘めています。
インドの介護人材が日本で活躍する意義を以下のように整理できます。
人口構成:インドは若年層が多く、日本の高齢化社会とは対照的です。
若い人材が安定的に供給されることは、介護業界の持続的な成長に寄与します。
雇用機会:インドでは多くの若者が雇用機会を求めており、介護という新たな仕事に従事することで、現地の雇用問題を解決する一助にもなります。
技術と意欲:インドの若者は学習能力が高く、介護技術を迅速に習得し、成長する可能性があります。
また、勤勉で意欲的な人材が多いため、日本の介護現場にとって貴重な戦力となります。

SOMPOケアの取り組みと意義
なぜSOMPOケアはインドに注目したのか?
これまで外国人介護士の多くはフィリピンやベトナム、ミャンマーなど東南アジアから来ていましたが、近年、これらの国々でも介護人材の確保競争が激化しています。
そのため、SOMPOケアは新たな人材供給源としてインドに注目し、インド国内に研修施設を設立しました。
現地研修施設:2024年8月にインドで研修施設を設立し、日本語教育と介護技術の研修を実施。
徹底した教育:9ヶ月にわたる集中プログラムで、介護技術や日本語を学び、実践的なスキルを身につけます。
報酬と待遇:卒業後は日本と同等の報酬を提供し、長期的な定着を図るための支援体制も整えています。
これらの取り組みにより、7月からインドからの1期生が日本の介護現場に登場します。
このプロジェクトは、単なる労働力の供給にとどまらず、日本の介護業界の成長と国際的な協力を進める大きな一歩となります。

現場からの視点:インド人材受け入れのリアル
介護者視点
教育と現場のギャップにどう対応するか文化や宗教観の違いがケアに影響を与えることもあります。
そのため、現場スタッフには異文化理解を深めるための異文化コミュニケーション研修が不可欠です。
「心のケア」に対する理解が必要です。
日本の介護業界では、身体的ケアだけでなく、利用者の精神的な支援も重要な役割を果たしています。
外国人介護士もこれに対応するための支援が求められます。
高齢者視点
外国人介護士への初めての不安
・高齢者は、「言葉が通じるか」「心が通うか」という不安を抱くことがあります。
しかし、介護の現場で大切なのは「心がこもったケア」であり、多くの高齢者がその温かさを感じ取ります。
・実際、明るく親身な外国人介護士を好む高齢者の声が増えており、ケアの質やコミュニケーションが大切であることがわかります。
家族視点
信頼性と情報共有
・大切な家族を任せるにあたり、外国人介護士に対する信頼性が重要なポイントとなります。
ケア内容や状況について、多言語でのレポートや定期的な家族との面談を通じて信頼関係を築くことが求められます。
・「どこの国の人か」よりも、「どう接してくれるか」が家族にとっては最も重要視される要素です。
地域視点
地域包括ケアと多文化共生
・外国人介護士は介護施設だけでなく、地域の高齢者支援にも貢献する可能性があります。
地域交流イベントなどを通じて、地域住民との関係づくりを進めることが求められます。
・介護を通じて、多文化共生社会に向けた一歩を踏み出すことができると同時に、インド人材の社会参加を促進することができます。

介護人材戦略に必要な視点
①IT人材から介護人材へ
インドはIT人材が豊富で知られていますが、その論理的思考や勤勉さは介護分野でも活かされます。
たとえば、介護記録のIT化や機器操作に関する対応能力が向上し、データ理解力が高い介護職員が増えることで、ケアの質が向上する可能性があります。
②具象的な実践
小さな「ありがとう」が積み重なる仕事
介護は日々の小さな積み重ねが大きな信頼に繋がります。
たとえば、名前を覚える、食事の好みを理解する、天気や近況を話題にするなど、コミュニケーションを通じて信頼関係を築きます。
これが外国人介護士にとっての「働きがい」に繋がります。
③抽象的な視点
国を超えた共生モデルの構築
今後、介護業界は国境を越えて人材が流動する時代になります。
その中で重要なのは、単なる労働力としてではなく、社会の一員として成長することを支援する仕組みが必要です。
まとめ
未来に向けた介護人材戦略
インド人介護士の受け入れは、単なる人手不足の解決策にとどまらず、日本の介護業界に新たな可能性をもたらすものです。
・今後に向けた提言「介護=日本人」という固定観念を打破し、さまざまなバックグラウンドを持つ人材を受け入れる体制を整える。
・文化的な理解を深め、共に働く環境を整える。
・外国人材に責任ある立場を与え、成長と信頼を築く。
介護の現場は国籍を超えた「思いやり」の場所であり、インド人材の登場はその可能性をさらに広げてくれることでしょう。



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