住民の8割が70代以上!? 老人マンションで起きている異常事態とは?

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「2つの老い」

と向き合うマンション、

リスクから資産を守るには

ルポ迫真

「瀬戸際の『高齢』マンション」

まとめ読み

2025/07/05 05:00

日経速報ニュース

「2つの老い」と向き合うマンション、リスクから資産を守るには - 日本経済新聞
都心部の中古マンション市場が高騰する一方、建物の老朽化と住民の高齢化という「2つの老い」は全国で加速しています。最近は大規模修繕工事を巡る談合疑惑や「リースバック」と呼ばれる不動産取引によるトラブル、耐震構造上の重大な欠陥が発覚するケースな...

【この記事の内容】

孤立死の確率が3倍に!? 高齢マンションが家族を壊す前に知るべきこととは?

はじめに

介護の現場では、「本人の老い」と「家の老い」という2つの老化現象に直面することがあります。

これは、高齢者自身の身体や心の衰えと、長年暮らしてきた住まいの老朽化が同時に進むことを意味します。

この構造は、今全国で問題となっている「老いるマンション」とまさに重なります。

つまり、建物の老朽化(ハード面)と、住民の高齢化(ソフト面)が並行して進み、問題が複雑に絡み合っている状態です。

介護現場では、古い家で高齢者をケアするのは危険が伴うため、リフォームや施設への転居が選ばれることが多いです。

しかし、マンション全体が「高齢化」している場合は、住人全体で合意を形成しなければならず、解決はより難しくなります。

本記事では、介護福祉の視点から、この「2つの老い」にどう向き合い、資産と暮らしをどう守るかを掘り下げていきます。

「老いる建物」との向き合い方:マンションの老朽化が生活に与える影響

老朽化は“生活の土台”の不具合

マンションが老朽化するということは、単に見た目が古くなるという話ではありません。

それは、日々の生活を支える基盤(インフラ)が機能しなくなることを意味します。

これは介護の現場で、壊れかけた歩行器や劣化したベッドでケアを続けるのと同じくらい危険です。

主な問題点としては以下のようなものがあります。

耐震性の不備による安全性の低下

給排水やエレベーターなど設備の劣化

修繕積立金不足や、管理会社の信頼性低下

高齢化した住民による意思決定の遅れや分断

具体的なケースでは、耐震構造上の欠陥が放置されていたり、複数の管理組合で修繕費が着服されるといった深刻な事例もあります。

これらはまるで、足腰の弱った高齢者が古くなった杖で歩こうとする姿に似ています。

支えるはずの道具が逆にリスクとなるのです。

「老いる住民」との向き合い方

集合住宅で進む高齢化の課題

・高齢者の生活とマンションの構造が合わなくなっている。

高齢者が増えることで、マンション内の生活環境にも深刻なズレが生じています。

主な問題点は次のとおりです。

・バリアフリーに対応していない住戸が多い

・判断力や体力の低下により、修繕や防災の意思決定が難しくなる

・孤独死や災害時の避難困難、騒音トラブルなど、住民同士の軋轢が生まれる

介護福祉の現場でも、以下のような例があります。

・80代の男性がベランダで転倒し、そのまま発見されずに亡くなった

・エレベーターが故障し、外出できずにデイサービスが断念された

・管理組合の役員が高齢化し、意思決定が停滞している

高齢者を支えるには、建物と暮らしの両方に「支える仕組み」が求められます。

リスクから資産と生活を守るために、今すぐできる5つの行動

マンションを「暮らしの資産」として守るためには、次の5つの対応が効果的です。

1. 資金の透明化

・管理組合の会計に第三者の外部監査を導入し、不正を防ぎます。

2. 建物の健康チェック

・長期修繕計画を専門家と見直し、状態の「見える化」を行います。

3. 高齢者の見守り体制の構築

・地域包括支援センターと連携し、孤立防止や介護支援を強化します。

4. 世代間の橋渡し

・若い家族の意見やサポートを取り入れ、合意形成のスピードを高めます。

5. 資産価値の維持・再構築

・古くなった住戸をリノベーションし、若年層も住みやすい環境を整備します。

地域とのつながりがマンションの未来を左右する

老朽化したマンションを再生するには、建物の中だけで解決しようとしても限界があります。

地域とつながり、周囲の支援資源を活用することで、問題解決に大きく前進します。

たとえば

・地域包括支援センターと連携して、高齢者の見守りや緊急対応の体制をつくる。

・地元の福祉施設と共同で、介護や健康に関する定期イベントを開催する。

・一部住戸を若者や子育て世帯向けにリノベーションし、多世代の共生型マンションを目指す。

これは介護施設でも同様で、地域と連携していない施設は孤立しやすく、事故も起きやすいのです。

マンションも「閉じた空間」ではなく、「地域に開かれた生活拠点」に変わっていく必要があります。

結論:「2つの老い」にどう向き合うか

介護の視点から見ると、「建物の老朽化」と「住民の高齢化」はどちらも暮らしの安全性を大きく揺るがすリスクです。

これは単なる不動産や資産の問題ではなく、その人らしく生きる“生活権”の課題といえます。

今後の対応で特に重要なのは以下の3点です。

老いの可視化

マンションの現状を把握し、対応を先延ばしにしない

共助の再構築

高齢者・若年層・地域が協力できる体制を整える

安心の連携

福祉・医療・住宅分野を横断する支援ネットワークをつくる

おわりに

介護現場では、「変化に適応できる環境こそが、生きる力を支える」とよく言われます。

マンションもまったく同じです。

老い」を怖がるのではなく、それに向き合い、知恵と協力で乗り越える力が、これからの地域と住まいに求められています。

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