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ネット通販利用率、
60代男性は5割に上昇
ドコモ調べ
2025/06/09 18:58
日経速報ニュース

【この記事の内容】
『介護者が見落としている“通販リスク”シニアの注文が危ない理由とは?ネット通販しか手段がない!? 買い物難民が生まれる地域構造問題!』
はじめに
高齢者にとって、買い物は生活の自立の象徴であり、商品を自分で選び、購入し、家に持ち帰るというプロセスは、日常生活を自ら管理したいという力の表れです。
しかし現在、この買い物のかたちが大きく変わりつつあります。
特に60代男性の約5割が、月に1回以上ネット通販を利用しているという最新の調査結果(NTTドコモ調べ)は、私たち介護者にとっても見過ごせない重要な変化を示しています。
シニア世代とネット通販
拡大する利用の背景
調査では、60代男性の48%、女性で38%、70代でも男性26%、女性20%がネット通販を活用しているとされています。
この背景には、次のような社会的・個人的な要因があります。
スマートフォンの普及
高齢者のスマホ保有率が86%まで上昇
交通アクセスの悪化
公共交通の減少により外出困難な地域が増加
孤立回避の工夫
ネットを通じた買い物で社会とのつながりを維持
こうした状況を踏まえると、「ネット通販」は単なる買い物手段を超え、シニアにとって新たな生活インフラとなりつつあるといえます。

介護現場で実感する変化
ある利用者の例
ある67歳の男性利用者は、以前は週2回スーパーに通っていましたが、足腰の弱りと路線バスの廃止で外出が難しくなりました。
家族と相談し、スマートフォンによる通販利用を導入。
今では日用品の注文から好きな和菓子の購入まで、自宅にいながら快適に生活できています。
「買い物」の意味が変わる
自立から選択の自由へ
かつて買い物は「店に行く」ことで自立を証明するものでしたが、今は「どの手段で買うかを選ぶ」ことが新しい自立の形です。
これは、ビジネスにおける「プロセスの最適化」と似ています。
移動を前提とした購買行動を見直し、本人にとってもっとも負担が少なく、安心できる方法を選ぶ。
それが今の買い物支援の本質なのです。

シニアのネット通販における4つの視点
介護者の視点
技術と安心をつなぐ役割
介護現場では以下のようなサポートが必要です。
・スマートフォン操作の練習支援
・詐欺・悪質サイトの予防教育
・定期購入の確認や注文補助など、代行支援の仕組みづくり
高齢者の視点
便利さの裏にある不安
通販は便利な反面、次のような課題もあります。
・操作ミスによる誤注文や多重注文
・レビューの誤読や偽商品などのリスク
・判断力や視力の低下によるトラブル
これらに備えるには、周囲の見守りやトラブル時の相談先が重要です。
家族の視点
関わり方のアップデート
「買い物に連れて行く」から「一緒に画面を操作する」へ。
これからの家族支援には、次のような工夫が必要です。
・買い物履歴の定期チェック
・お気に入り商品のリスト共有
・オンライン買い物イベントの共同開催など
地域の視点
買い物難民対策とデジタル支援
公共交通の衰退が進む地域では、ネット通販が唯一の買い物手段になるケースもあります。
今後求められる支援には以下のようなものがあります。
・デジタル機器の講習会開催
・地域包括支援センターでの操作支援窓口の設置
・高齢者サポートを目的とした地域ボランティアとの連携

結論
買い物支援とは、生活の再設計支援
ネット通販の浸透は、単に「便利になった」というだけでなく、シニアの生活様式を根本から変える可能性を秘めています。
今後、介護福祉の現場では「移動手段を支える」から「選択手段を一緒に考える」支援へと移行すべきです。
高齢者のQOL(生活の質)向上のためには、ネット通販という新しい生活手段を理解し、適切にサポートしていくことが不可欠です。
これは介護現場における新しい課題であり、また新しい可能性でもあります。



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