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津波警報で日本製紙など
操業一時停止、
コンビニや外食は休業
2025/07/30 17:58
日経速報ニュース

【この記事の内容】
『放置される高齢者…避難を拒む人が“7割”に…家族が見落とす心理とは?』
はじめに
介護分野における「避難の自己決定支援」と企業の即時行動の共通点
介護の現場では、「避難の自己決定支援」という考え方があります。
これは、高齢者自身が避難の必要性を理解し、能動的に行動できるよう支援する姿勢です。
しかし、実際の災害時には以下のような現実的な課題が立ちはだかります。
・情報の判断が難しい
・移動に時間がかかる
・精神的に混乱しやすい
今回の津波警報に際して、複数の企業が迅速に操業を止め、従業員を避難させました。
この行動は、いわば「即断即決」のリスク回避であり、介護の現場でも同じように「判断の早さ」が命を守る鍵となります。
高齢者の避難で直面する4つの視点からの課題
高齢者の避難は、以下の4つの立場ごとに課題が異なります。
介護者の視点
→ 警報に気づかず、避難誘導に時間がかかる
高齢者の視点
→ 身体が動かない、不安が強く判断が遅れる
家族の視点
→ 離れて暮らしていると連絡が取れず状況が把握できない
地域の視点
→ 避難所に介助設備が整っておらず、受け入れ体制に不安がある
これらの課題はそれぞれが独立しているのではなく、連動して高齢者の避難を困難にしています。

津波警報と同時に取るべき「即時避難」という選択
企業が津波警報発令後、即座に従業員を避難させた行動は、「何よりも命を優先する」判断の好例です。
これは介護現場にも応用できる重要なポイントです。
結論:高齢者の避難は警報発令と同時に開始すべきです。
理由は以下の通りです。
・歩行や準備に時間がかかる
・判断力が低下しており、遅れやすい
・周囲の状況が刻々と変化し、後手になると避難が困難になる
「少し早すぎるかな」と思うぐらいで動くことが、結果的に最も安全です。
介護現場でできる避難準備とは
高齢者の避難を支えるために、介護施設や在宅介護の現場であらかじめ備えておくべき要素があります。
・個別の避難計画を立て、誰が誰をどうやって避難させるかを明文化する
・備蓄品の確認(常備薬・水・おむつ・食料・懐中電灯など)
・介護スタッフの役割分担(避難時の誘導責任を明確にする)
・避難訓練の定期実施(3か月に1回など、実践的に)
・家族との連絡方法の確認(災害用伝言板やSNSなどの手段を整理)
準備とは「不安の先取り」であり、実際の行動をスムーズにする土台です。
高齢者の心理的障壁と向き合う
高齢者は災害時、「避難そのもの」に抵抗を感じることが少なくありません。
よくある声は次の通りです。
・「このあたりは大丈夫だから避難しなくていい」
・「他人に迷惑をかけたくない」
・「家やペットを置いてはいけない」
介護者としては、避難が自分の命だけでなく、「家族や地域の安心につながる行為」であることを、丁寧に説明することが求められます。
そして、小さな不安を口にできる空気をつくり、聞き役に徹することも重要です。
地域全体で守る体制づくりが命をつなぐ
高齢者の避難を個人や介護者だけに任せるのではなく、地域全体で支える体制づくりが不可欠です。
そのために、今すぐできることは以下のようなものです。
・要支援者のリスト化と関係者との情報共有
・地域の防災マップに高齢者施設や避難ルートを反映させる
・地域の防災訓練に必ず高齢者や介護施設を含める
防災は「特別なこと」ではなく、「日常の延長線」にあるという意識が必要です。

まとめ
命を守る判断は「早すぎるくらいがちょうどいい」
今回の津波警報対応から得られる教訓は、「迷ったら避難する」という行動原則です。
介護現場でも同様に、
・警報が出たら迷わず避難
・個別避難計画と日頃の訓練
・家族や地域との情報共有
といった備えが命を守る土台になります。
「早すぎる避難」は決して無駄ではありません。
それは、未来に命をつなぐ第一歩です。介護者として、その一歩を迷わず踏み出すための備えを、今から始めましょう。



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