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トヨタ方式で人手不足解消
介護補助の仕事を「標準化」
2025/04/24 05:00
日経速報ニュース

【この記事の内容】
「介護の現場が崩壊する?「ムダ仕事」で専門ケアができなくなる理由」
はじめに
介護の現場では、「本来の専門業務以外にも多くの時間が取られている」という課題が繰り返し話題になります。
これは、まるでミシュランシェフが料理だけでなく皿洗いや床掃除まで全て一人でこなしているような状態です。
こうした非効率な状況が、離職や人手不足を招く大きな要因になっています。
その解決策として注目されているのが、製造業で確立された「トヨタ生産方式」の導入です。
介護の現場でも業務を細かく分解し、標準化・マニュアル化することで、専門職が本来の業務に専念できる体制が構築されつつあります。

介護補助業務の「標準化」とは?
結論
介護補助業務の標準化とは、誰が担当しても同じ品質の作業ができるよう、手順を明確に文書化・可視化し、マニュアルとして整備することです。
なぜ必要なのか
・人によってやり方が異なり、ミスや混乱が生まれるのを防ぐため
・初心者や未経験者でも安心して作業に取り組める環境をつくるため
・介護職員が専門性の高いケア業務に集中するため
具体例
たとえばポータブルトイレの消毒手順では、必要な道具や拭く順番を写真付きで示し、消毒液の作り方まで丁寧に解説しています。

課題とその対応策:4つの視点から考える
介護者の視点課題
補助業務に時間を取られ、本来のケアが後回しに。
対応
業務を分解し、介護補助に任せるべき作業を標準化。
高齢者の視点課題
ケアの質にばらつきが出る。
対応
専門職がケアに専念できることで、きめ細やかな対応が可能に。
家族の視点課題
介護施設の人手不足に不安を感じる。
対応
業務の標準化により、誰が行っても一定のケア品質が担保される。
地域社会の視点課題
介護の担い手不足が地域全体の福祉に影響。
対応
シニア層など未経験者も参画しやすくなる体制づくり。
介護補助を「雑務」から「専門職」へと進化させる
介護補助は、単に介護職員をサポートする役割ではありません。
作業を最適化し、施設全体の動きを把握・調整できる専門職として育てることが重要です。
特に、再就職を考えるシニアや未経験者にとって、「補助から始まるキャリアパス」が希望になります。

現場で起きている変化と対応(過去の体験)
介護現場でも以下のような課題が起きています。
・若手の応募者が減少し、60代以上の採用が増加
・ベッドメーキングなどに不慣れな新人が戸惑う
・業務内容の解釈にばらつきがあり、職員間でトラブルが起きる
これらの課題に対し、マニュアルを整備することで「誰でも、いつでも、同じようにできる」状態を目指しています。

まとめ
マニュアル作成は、現場の質と人材を守る投資介護の現場では、目の前の高齢者に向き合うことが最も重要です。
そのためにも、補助業務を「見える化」し、役割を明確にすることが必要です。
マニュアル化と標準化は、働く人を守り、介護の質を保ち、人材の定着にもつながる大切なステップです。



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