85%の高齢者がペットを託せず後悔!その理由と備えとは?

介護

終生飼養の関連記事

飼い主にもしものとき、

ペット誰にどう託す? 

行き先と資金確保を

学んでお得

2025/08/15 05:00

日経速報ニュース

飼い主にもしものとき、ペット誰にどう託す? 行き先と資金確保を - 日本経済新聞
高齢者がペットと安心して暮らすには、自身にもしものことがあったときに対する備えが欠かせない。残されたペットの行き先をどう確保し、飼育費用をまかなうための資金はどう託せばよいか。元気なうちに考えておきたい。一般社団法人ペットフード協会が202...

【この記事の内容】

7割の介護施設で“ペット同伴NG”だった現実と対策とは?

はじめに

ペットは単なる動物ではなく、多くの高齢者にとっては家族そのものです。

日々の暮らしに寄り添い、癒しや生きがいを与えてくれる存在です。

特に高齢期には、孤独感を和らげる心理的な支えにもなっています。

しかし、自分の体が思うように動かなくなる、突然入院する、施設に入所する、あるいは亡くなるといった「もしも」の状況に直面したとき、そのペットの行き場が決まっていないと、命の危機にさらされてしまう可能性があります。

これは決して遠い未来の話ではなく、多くの家庭で起こりうる現実的なリスクなのです。

なぜ今、「ペットの行き先と資金確保」が必要なのか?

理由1

ペットも共に歳を重ねる存在だから

現代ではペットも長寿化しており、犬や猫の寿命は平均して15年ほどです。

たとえば、70代で子犬を迎えた場合、飼い主が80代に達する頃にもペットは生き続けている可能性があります。

その間に、飼い主が病気や要介護状態になるリスクは非常に高くなります。

ビジネスにおいて「長期的視点でのリスクマネジメント」が重視されるのと同じように、ペットとの暮らしも将来を見越した備えが不可欠です。

理由2

行政サービスには限界がある

2013年の動物愛護法改正により、行政は「飼い主の事情によるペットの引き取り」を原則として行わなくなりました。

つまり、飼い主が突然いなくなった場合、行政は代わりに面倒を見る義務を負わないのです。

その結果、保護されないまま放置される、あるいは殺処分の対象となるという最悪のケースも発生しています。

介護現場では何が起こっているか?

介護福祉の現場でも、ペットに関する課題は深刻です。

具体的には以下のようなケースが見られます。

高齢者の突然の入院

誰もペットの世話ができず、食事や排泄、散歩が放置されてしまう。

介護施設への入所

ペット同伴不可の施設が多く、やむを得ず手放す選択を迫られる。

認知症の進行

飼い主が適切に世話をできなくなり、ペットが虐待に近い状態に置かれる。

これらの問題はすべて、「ペットの命と尊厳」に直結する重大な社会課題です。

視点別に考える「ペットのもしも」への備え

高齢者の視点

ペットを「飼いきる覚悟」と「遺す覚悟

ペットは人生を共に歩む家族です。

だからこそ、自分の死後や病気のときに備えた準備が必要です。

・口頭ではなく、エンディングノートや遺言書で意思を明文化

・ペットにかかる医療費、フード、ケアなどの必要資金を具体的に記載

・「誰に託すか」だけでなく「どんな暮らしをしてほしいか」も伝える

介護者の視点

介護支援の中に「ペット支援」を組み込む

介護職は、高齢者の生活全体を支える役割を担っています。

今後はペットの存在も含めた支援が必要です。

・要介護認定の面談で、ペットの有無を確認

・ケアプラン作成時にペットの存在を前提にサービスを調整

・緊急入院時などに備え、家族や地域と連携して一時的な預け先を確保する仕組みづくり

家族の視点

感情ではなく、現実を見据えた準備を

遺されたペットを誰が引き取るかを、事前に話し合っておくことが大切です。

・ペットを引き取れるかどうかを現実的に判断

・健康状態や習慣、性格などの情報をあらかじめ共有

・遺産相続で「負担付き遺贈」がある場合、責任と費用を理解しておく

地域の視点

ペットと共生する高齢者を地域で支える

今後は、地域包括ケアシステムに「ペット共生」の視点を取り入れる必要があります。

・自治体・NPOによるペット後見制度や信託の情報提供

・老犬ホームや預かりボランティアとの協働体制

高齢者とペットの見守りネットワークの整備「誰に託すか」「どう託すか」

主な備え方と特徴以下のような方法で、ペットの行き先と資金の確保を準備することができます。

家族や友人に依頼する:事前に書面で約束し、資金を預けておく

ペット後見制度を利用する:第三者と契約し、公正証書で内容を明確に

ペット信託を組む:信託財産として資金を管理し、信託監督人を付ける

負担付き遺贈を活用する:遺言でペットの世話と共に資金を遺す

老犬・老猫ホームを利用する:終生飼養してくれる施設に託す

どの方法も一長一短がありますが、重要なのは「ペットが困らない仕組みを残す」ことです。

「もしも」への備えは、命を守る行動です

ペットと安心して暮らし続けるためには、「今は元気だから大丈夫」と思わず、先を見越した備えが必要です。

これは、ペットへの責任であると同時に、飼い主自身の安心にもつながります。

「誰に託すか」「どうやって託すか」「どれくらいの費用が必要か」

この3つを明確にしておくことで、万一のときにもペットが安心して暮らせる未来が開けます。

まとめ

介護者としてできること

・ペットを含めたケアプランを作成する

・高齢者や家族に「ペットの行き先」について事前に提案する

・地域資源や制度と連携し、支援ネットワークを整備する

介護の現場で見えてくる課題に、早めに手を打つことが、高齢者とペットの安心した暮らしを支える第一歩となります。

コメント

error: Content is protected !!
タイトルとURLをコピーしました