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ビックカメラ、豊島区と協定
シニア向けスマホ教室で
2025/06/06 17:12
日経速報ニュース

【この記事の内容】
『スマホなんてムリ…高齢者が陥る“勘違い”とその代償』
はじめに
スマートフォンやパソコンの操作。
若者には当たり前のLINEのやり取りやQRコード決済、行政手続きのオンライン化などが、高齢者にとっては大きな“見えない段差”になります。
知らず知らずのうちに社会から取り残されていくのです。
こうした課題に応えるかたちで、家電量販店のビックカメラが豊島区と連携し、シニア向けのスマホ・パソコン教室をスタートさせました。
これは、単なる技術講習ではなく、社会全体で高齢者を支える仕組みとして注目すべき取り組みです。
高齢者とスマホ
「持っているけど、使いこなせない」現実
多くの高齢者が感じる不安と孤立
現在、高齢者のスマホ保有率は高まっているものの、多くの方がこうした悩みを抱えています。
・操作が複雑で使いこなせない
・更新やアプリの変更に戸惑う
・ネット詐欺やウイルスのリスクが分からない
・家族に頼るのも気が引けるし、聞ける人がいない
スマホはあっても「電話」と「写真」しか使わないという方、「何かを間違えて壊したら怖い」と触ることを避ける人もいます。

スマホ教室が生む、学び以上の効果
この取り組みが優れているのは、技術の習得だけでなく、次のような広い社会的意義を持っている点です。
自信の回復
・自分でできたという経験が、自己肯定感につながる家族・地域との接点が増える。
・連絡手段が広がり孤立を防ぐ行政手続きへのアクセス改善。
・オンライン対応が可能に精神的な安定。
・できないことが減ることで、不安も軽減される
ある高齢者は、LINEを覚えたことで孫と毎日スタンプのやり取りができるようになり、「顔が見えるのがうれしい」と、生活に張り合いが出た例もあります。

【視点別】シニアのデジタル課題とスマホ教室の役割
それぞれの立場から見ると、課題と対応策は以下のように整理できます。
介護者視点:操作の手伝いが負担になる
→ 教室による自立支援で負担軽減高齢者
本人視点:「どうせ無理」という思い込み
→ 同世代との学びで安心と自信
家族視点:教え方がわからずサポートしきれない
→ 専門家の指導で家庭の負担軽減
地域視点:高齢者の情報格差や孤立
→ 地元施設や店舗での開催が参加を後押し

「デジタル教室=社会参加のリハビリ」
介護業界では、身体機能を回復させる「リハビリ」が重要視されます。
しかし、デジタルスキルの習得もまた、社会とのつながりを取り戻すリハビリだと考えられます。
・スマホ操作は、日常生活動作(ADL)の一部
・行政手続きや診療のオンライン化は、生活の自立を支えるインフラ
・詐欺対策や情報リテラシーは、転倒予防と同じく「未然に守る力」
つまり、スマホを教えるという行為は、単に便利になるだけではなく、生活の質(QOL)を守る介護支援の一環なのです。
現場で今、起きていること
介護現場の中で、以下のような問題が表面化しています。
・スマホを持っていても職員が代行操作する場面が多い
・デイサービスの送迎連絡がLINEに移行する中、高齢者が対応できない
・面会や連絡手段がオンラインに変化し、ITに疎い高齢者が孤立しがち
・「わからないから聞かない」と、あきらめが定着しつつある
こうした課題を地域レベルで解決していく取り組みとして、スマホ教室は非常に効果的です。

最後に
介護者として感じる、未来への希望デジタル化はもはや止められない流れです。
しかし、それが進めば進むほど、高齢者が取り残されるリスクも高まります。
今回のビックカメラと豊島区の連携のように、企業と行政、地域が一体となってシニアを支援することが求められています。
私たち介護者もその一員として、こうした取り組みに寄り添いながら、「誰も置いていかれない社会」の実現を目指していきたいと思います。



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